幸田真音

2017年04月23日

大暴落−ガラ−

突如として成立した初の女性総理大臣三崎皓子。
そして、未曽有の困難が次々と立ちはだかる。
東京を襲う大洪水と日本国債の大暴落だ。

臨時国会、所信表面演説の席上、三崎総理が啖呵を切る。
読者は揚げ足取りに躍起になる政治の今を見、ゴシップを追いかけ、国を貶めるマスゴミの今と重ねて溜飲を下げ、あるいは現実に失望するだろう。

全体として足早にストーリーを流してしまったために、読みやすさはあったものの、対峙すべき問題の掘り下げが薄っぺらくなってしまったのには難ありというべきだろうか。

しかし、日本が近い将来直面するだろう危機の重みを考えなければないだろう。

大暴落 ガラ
幸田 真音
中央公論新社
2017-03-08



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2008年06月28日

タックス・シェルター

久々に幸田氏の経済小説。証券会社財務部長が急逝した社長から預かっていた、タクス・ヘイヴンにある個人会社とそこへ一部移されていた絵画売却益の処分に悩んでいたところへ、いわゆる"脱税"とマネロンを試みようとする話。主人公たる財務部長深田があまりに小心で、資産運用の過程で手を出した原油先物によって得られた大金にオロオロし、あるいは"カネの亡者"への嫌悪感といったものが描かれているものの、正直啓蒙的に過ぎるように思うし、中途半端さが目立ち、物足りなかった。国税庁税務調査官有紀の仕事ぶりについてはそれなりにリアリティを感じるが、深田との淡い思慕を交えるあたりは安易であり、「マネーロンダリング」の実録書を読んだことのある自分としてはドロドロした感じや闇の深さといった迫力がまるで感じられなかったのは残念。
とはいえ、マネーゲーム化した商品市場とそれによって中間事業者や末端消費者が疲弊する現在の経済事情を見ると、人間の金欲の深さには嘆息するばかり。逆に、血税を納めても所詮はタクシー接待・ゴルフ・映画、無駄な公益法人、天下り官僚の給与に使われると思えば、なんとも空しい限りではありますね。



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2007年01月20日

日本国債



経済小説は企業内部についてのものが多く、「日本国債」を扱うなんて斬新だなぁと思って前に買っておいたのをやっと読み終えました。

外資系証券会社で日本国債のディーラーに抜擢された朝倉多希が主人公。そのディーラーに引き上げてくれた十年以上付き合いのある上司野田が事故で瀕死の重症を負う。ただの事故ではないかもしれないという疑いの中で、多希は初の応札を経験するが、その入札でまさかの「未達」が発生。市場はストップ安を出しまくり大混乱に陥いる。その原因を巡って政治権力と証券会社の金銭授受など市場操作の仕掛けが浮かび上がり、野田の事故と交錯する...。

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