2019年11月03日

朱鳥の陵

「春過ぎて 夏来るらし 白妙の 衣干したり 天香具山」の万葉歌で有名な持統天皇だが、その謎多き生涯について、これまであまり探求してこなかった。が、本書は夢解きの術をもつ「白妙」が太上天皇となった讃良皇女の心内に潜り込むという体をもって、その生涯を解き明かしていく内容となっていて、複雑な人間関係ではあったが、楽しめた。
一方で、「汝が夢は、朕が夢」という天武天皇をも凌ぐ野心を徐々に出していく讃良皇女はやがて"不老不死の仙薬"をもって次々と謀略を図り、ついには天皇の地位に就く。
古代の最強の女帝という名にふさわしく、また藤原不比等を重用して、新しい藤原京の造成、大宝律令の制定など律令国家の基礎を築いたという点でもやはり類まれな才覚を持っていたというべきなのかもしれない。
女神か、魑魅(おに)か。
驚愕の結末からは冒頭の歌もまた身の毛もよだつと言わざるを得ない。


朱鳥の陵 (集英社文庫)
坂東 眞砂子
集英社
2015-01-20




karnak at 21:27コメント(0) 
文芸 

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